結論から書くと、めちゃくちゃ面白かった。買って良かった。
ニューダンガンロンパV3を終えてから『ダンガンロンパみたいなゲーム』を求めてスパチュンの謎解き系を色々とプレイしてみたりしていたのだが、ダンガンロンパより好きになるものはなかった。
今回、ついにダンガンロンパシリーズに並ぶ好きな作品が出来てとても嬉しく思っている。小松崎類氏によるキャラクターデザインと、小高和剛氏のシナリオだからこそブッ刺さったんだと思う。
テンポが悪い部分も多いが、私はハイスピード推理アクションがやりたかったわけではなくダンガンロンパみたいな衝撃を受けるゲームをやりたかったタイプなので、欠点を上回る満足感を得られた。
謎解き自体は簡単だが、アクション部分で難易度を上げていて、ミニゲームのすべてにダンガンロンパみを感じるゲームシステム。
ダンガンロンパのアクション要素はあまり…というか全く好きではなく友人にやってもらっていた*1私だが、レインコードはアクションが苦手でもどのタイミングでボタン入力すればいいのかがわかりやすく、当たり判定も大きいので楽しくプレイできた。
QTEで押したものと違うボタンが反応したような気がしたが、タイミングをミスると外れのボタンを押した判定になる仕様なので、バグではなく自分が下手だっただけかもしれない。
最大の欠点はハードがNintendo Switchであることだと思う。
ロード中は他のことをやっていた*2のでそこまでストレスを感じたわけじゃないが、他のハードで出ていればもっと快適に遊べたのではないかと考えると非常に残念だ。2周目はPCでプレイしたいが、Steam版は出ないみたいなのでアップデートを待ってからSwitchで遊ぶ予定。
～ここから下内容についてのネタバレ注意～
ストーリーや世界観にはダンガンロンパシリーズとの繋がりを匂わせるものがなく、レインコード単体で楽しめる作りだが、ダンガンロンパをプレイしていた方がより驚く展開がたくさんある。
また、今後の展開に希望が持てる明るい結末だったのも良かった。物語としては美しく完結しているのだが、主人公の能力”能力共有”には様々な可能性を感じる。今回登場した超探偵たちが再び活躍するところも見てみたいし、新たな超探偵と捜査するところも見たい。
主人公・ユーマと死に神ちゃんは見た目がものすごく好みで、彼らを操作できるのが幸せだった。えっちなギャルと幼い少年という組み合わせもいい。
人間とは別の倫理観を持つ死に神ちゃんの言動に振り回されながら、だんだんパートナーとして絆を深めていく様子が微笑ましかった。
ユーマの性格に関しては私の好みから外れているのだが、最終章では非常にかっこいい姿を見せ、恋のようなドキドキを感じた。成長前とのギャップが非常に良かった。
死に神ちゃんみたいに性格の良くないキャラが私の好みなのだが、そんな彼女がユーマに本気で惚れてるっぽいところは別の意味でかわいいと思う。
ダンガンロンパシリーズに出てくる狛枝凪斗のように、心臓に刺さって抜けなくなるような強烈なサブキャラクターはいなかったが、レインコードには心がぽかぽかするような温かいキャラクターがたくさんいる。デスゲーム系ではないので疑心暗鬼になることが少ない点も良かった。
特に好きなのは探偵事務所所長のヤコウ=フーリオ。
好き放題やってる若者に振り回されるおじさんキャラで、渋い男前でもないし取り立てて優秀なわけでもない、フツーに年を重ねてきた男の魅力にあふれていた。
キャラクター紹介を見た時は子安武人の声で喋るような見た目か？と思ったが、声色も喋り方も普通のおじさんな所が好きだ。
主人公たちの方がこのおじさんより遥かに優れた能力を持っているというのに、この人がいるととても心強かったし、声を聴くと安心感があった。
ハララ=ナイトメアも大好きだ。
最初は顔がかわいいなくらいの感想しか持っていなかったが、一緒に捜査をしたら心臓を射抜かれた。私はこういう自信家かつ実力が伴っているタイプが大好きで、意外な欠点があるところも良い。性別不詳のキャラクターだが、男だとしても女だとしてもそれはそれで興奮するポイントがあり素晴らしいキャラクターだと思う。
レインコードは他の仲間との絡みが章ごとなので、後の章に登場するキャラクターの印象が薄いのが少し残念。どのキャラクターも個性的で面白かったのでもっと仲良くなりたかった。DLCでサブストーリーが遊べるみたいなので早速買った。配信が待ち遠しい。
制作に6年かかっているそうなので次回作が出るとしてもいつになるのかわからないが、続編を心待ちにしている。本当に良いゲームだった。
